大学入試に英語を速読する能力は必要か?
はっきり答えだけ述べますと(大学入試の長文を読むときには)速読は必要ありません!
その理由は主に2つあります。できるだけ根拠を明確にして書いてみました。
ただし、あくまでも僕が教わった考えを元に書いた僕の意見ですので、速読が必要だと考えているかたは速読してみてもよいのではないかと思います。
しかし入試の英文を速読できる方は受験生のレベルをはるかに超えているので、この記事を読む必要はないと思います。
大学受験で速読が意味のない理由1
普通の受験生は大学入試に出てくる難易度の高い長文を速読するだけの知識、技術を持っていないからです。
試しに京都大学の入試に出てくる長文を読んでみてください。
抽象的かつ学術的な文章は一流の予備校講師か大学教授でもない限り、速読は不可能だと断言します。
もちろん私もできません。
以下に実際に2015年の京大の入試ででた下線部和訳の英文を抜粋します。
Only when combined do these tones become the complex sound we call classical music. Essentially, music is just one example of a hierarchical system, where patterns are nested with larger patterns – similar to the way words form sentences, then chapters and eventually a novel.
Listening to the music improved our understanding of the mechanism by which the chains of amino acids interact to form a material during the silk-spinning process. The chains of amino acids that formed silk fibres of poor quality, for example, translated into music that was aggressive and harsh, while the ones that formed better fibres sounded softer and more fluid, as they were derived from a more interwoven network.
どうでしょうか?これがすらすら読めたって方はこのブログを見る必要はまったくありません笑
実際は前後の文脈があるのでもっと読みやすいとは思いますがそれでも難しいと思います。
答えは河合塾や駿台など大手予備校のホームページに載っているので見てみてください。
大学受験で速読が効果のない理由2
そもそも大学入試の英語問題を解くのに、速読しなくても時間内に終わるからです。
いわゆる一般的な速読はWPM(1秒に何語読めるか)250以上ですが、大学入試ではWPM120、つまり1秒で2語であらゆる大学の問題が解けるようにできています。
一橋大学などの1000字を越える超長文でもこのスピードで解き終わります。
意外と遅いと感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、返りながら読む時間が含まれていないからです。
実際の受験生は何回も返りながら読むので結果的に読解スピードが遅くなってしまうのです。理想的にはゆっくりでもよいので着実に同じ文を二度読まずに、読んでいくとよいです。
ただし、設問になっている部分は返り読みが必要かもしれません。
したがって、受験生は速読しようとせず上記の速度を目指しながら着実に文を読んでいくべきだと思います。
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