英語の動名詞の意味上の主語について、少しでも不安があるならこの記事を読んでください。
読み終えたころには、動名詞の意味上の主語については、どの受験生にも負けなくなります。
どの英語の参考書よりもわかりやすく、どの英語サイトよりも詳しい解説です。
動名詞についてはこちらの記事もどうぞ。
動名詞と不定詞で意味が異なる7つの動詞の覚え方を丁寧に解説!
目次
英語の動名詞の意味上の主語とは?
動名詞はふつうの動詞(V)として使うことができません。
しかし、動名詞は文字通り動詞の性質をもっているので、動名詞が表す動作や状態の主語があります。
その主語を『動名詞の意味上の主語』と呼ぶのです。
英語の動名詞の意味上の主語は、省略されるときとされないときがあります。
動名詞の意味上の主語を省略する場合
動名詞の意味上の主語を省略する場合は、次の4通りあります。
①動名詞の意味上の主語が不特定の『一般の人』のとき
Watch smartphone too long causes eyestrain.
『スマートフォンを長時間みることは、目の疲労をひきおこす。』
意味上の主語は特定のだれかではなく、一般の人々ですよね。
②動名詞の意味上の主語が文の主語と同じとき
Sayaka is fond of playing the piano.
『さやかはピアノを弾くのが好きだ。』
文の主語Sayakaは動名詞の意味上の主語と同じです。
③動名詞の意味上の主語が分の目的語と一致するとき
I thanked Madoka for helping me.
『手伝ってくれたことをまどかに感謝した。』
意味上の主語は文の目的語であるMadokaと一致しています。
④動名詞の意味上の主語が文脈から明らかなとき
Hitomi’s hobby is making cakes.
『ひとみの趣味は、ケーキを作ることだ。』
動名詞の意味上の主語は、明らかにHitomiですよね。
動名詞の意味上の主語を省略しない場合
動名詞の意味上の主語を省略しない場合は、次の2通りあります。
①文の主語と意味上の主語が一致しないとき
I’m proud of my sister studying at Tokyo University.
『わたしは、東京大学で勉強している姉をほこりに思う。』
文の主語であるIと、意味上の主語であるmy sisterは一致していませんね。
もしmy sisterがなかったらどうなるでしょうか?
『(文の主語の)わたしが勉強している』という意味になります。
この英文は次のように、that節に書きかえるとわかりやすいです。
I’m proud that my sister is studying at Tokyo University.
②行為する人を特定したい場合
My friends are opposed to my going to Iraq.
『友達はわたしがイラクに行くことを反対している。』
仮に、myがなく、
My friends are opposed to my going to Iraq.
だとすると、『友達はイラクに行くこと一般を反対している』という意味になってしまします。
『わたし』という行為者を特定するために、myが入っているのです。
固有名詞の場合
動名詞の意味上の主語が固有名詞の場合、意味上の主語は省略されません。
Sayaka complained about Hitomi being on good terms with Madoka.
『ひとみがまどかと仲がいいことに、さやかはぐちを言った。』
この英文では、『ひとみ』という動名詞の意味上の主語を省略すると、意味が通じない文になってしまいますね。
thereを使う場合
thereが文の主語として使われるように、動名詞の意味上の主語としてthereが来ることがあります。
例文
I never dreamed of there being a such a beautiful river here.
『こんなに美しい川がここにあるなんて、夢にも思わなかった。』
この英文は、
There is a such a beautiful river.
と I never dreamed of …
に分解して考えるとわかりやすいです。
文頭にある場合
動名詞の意味上の主語は、文頭に来ることもあります。
例文
My handling of the problem was excellent.
『わたしのその問題に対する対処はすばらしかった。』
Myがhandling(対処・処理すること)という動名詞の意味上の主語になっています。
否定の動名詞の意味上の主語の位置
『動名詞を否定』するときは、動名詞の直前にnotをいれるのが基本です。
動名詞の意味上の主語があってもそれは変わりません。
しかし、動名詞の部分だけでなく『文全体を否定』したいときは、notの位置が変わります。
例文①
It is not important for her going to school.
『彼女にとって学校に行くことは重要ではない。』
例文②
It is important for her not going to school.
『彼女にとって学校に行かないことは重要だ。』
①の例文と②の例文では意味が真逆になっています。
これはnotの位置によって、否定したい部分が変わることが原因です。
notは基本的にnotの後の部分を否定するので、文全体を否定するには①のbe動詞の直後にnotを置きます。
一方、動名詞の部分を否定するには、②の動名詞の直後にnotを置きます。
動名詞の意味上の主語は所有格?目的格?
結論から言うと、動名詞の意味上の主語は所有格でも目的格でもよいです。
しかし、所有格はかしこまっている印象があるので、話し言葉では目的格を使います。
※目的格とは動詞や前置詞の目的語になる形で、所有格は名詞の前につき、所有を表す形です。
例文
I’m ashamed of him(his) doing such a thing.
『彼がそんなことをしたのを、わたしは恥ずかしく思う。』
※himは目的格、hisは所有格
ただし、例外もあります。
動名詞の意味上の主語が無生物、または抽象名詞の場合はそのままの形で使います。
例文
Homura complains about her house being too small.
『ほむらは言えが小さすぎると文句を言っている。』
her house は無生物の名詞なので、例文ではそのままの形で使われていますね。
まとめ
最後にこの記事の重要な部分をまとめてみます。
・動名詞の意味上の主語は、無いと意味がおかしくなる場合は基本いる
・動名詞の意味上の主語は所有格でも目的格でもよい(主語が無生物や抽象名詞の場合を除く)
初めて『動名詞の意味上の主語』を学ぶ人は難しく感じるかもしれません。
しかし、何度かこの記事を読むうちに確実にわかるようになります。がんばっていきましょう!
最後までお読み下さりありがとうございます。
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